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この記事では、パートなどではじめてスーパーで品出しの仕事をされる方向けに品出し補充の基本的なやり方やコツをご紹介していきます。それぞれのスーパーにより異なる点もあるかもしれないため、共通すると思われる基本的な事項をご紹介していきます。はじめて品出しの仕事をされる方のお役に立てれば幸いです。
- 前回陳列補充した商品は棚の前に配置する。
- 商品棚の仕切り板を勝手に右や左に動かさない
- 商品の顔を揃えて陳列する。
- もしも陳列のやり方が分からない場合、左右に陳列している商品の例を参考にしてみる。
- 陳列する場所を迷ったらJANコード(バーコード)を確認しよう。
- 棚の低い位置へ陳列する際は、床に膝をついて作業をしたほうが安全
- 実は右前の商品もお客さんはかなり手に取っている。
- 次に品出しをする売り場の状況をチェックしてからバックヤードへ戻ろう。
- お菓子類は重量は軽いが、陳列する場所を見つけづらい。
- 飲料や調味料、缶詰は重量があるものが多い。
- チラシに掲載されている商品が売り場から減っていないかチェックしよう。
- ダンボールカットをした商品の陳列
前回陳列補充した商品は棚の前に配置する。
これから商品を陳列しようとする場所にまだ前回陳列した商品が少し残っている場合、その商品を前に出すか、もしくは、台車に移した上でバックヤードから運んできた商品を陳列します。その後、一度台車に移していた商品を再度陳列します。この際、消費期限に関して日付の古いものは前にし、日付順に陳列をしましょう。この陳列方法を先入れ先出しと呼んでいます。商品の鮮度低下を防ぐためにこの方法がとられています。
参考記事:先入れ先出しとは|鮮度低下を防ぐスーパーの在庫管理方法
時間に余裕があるなら、陳列したスペースの周囲の商品も来店したお客さんが手に取りやすいように前に出す作業を行うとよいでしょう。この前に出す作業を「前出し」と呼んでいます。(言葉の通りでイメージしやすいですよね。)
商品棚の仕切り板を勝手に右や左に動かさない
商品棚には仕切り板が設置されています。
スーパーでは商品棚の「どの位置に」、「どの商品を」、「どのくらいの数」、「どのように陳列するのか」という計画があらかじめ決められています。これを棚割りといいます。この棚割りに基づいて商品を陳列し、一定期間の売れ行きなど効果を検証しています。
効果の正確な測定検証ができない、正確な発注ができないなどの影響があるため、仕切り板を勝手に右や左に移動して商品を陳列する数量を変えないようにしましょう。
商品の顔を揃えて陳列する。
商品を発見してもらいやすく、来店したお客さんに手に取ってもらえるようにするため、商品名やパッケージが分かりやすいよう商品の表面などの決まった箇所を揃えて陳列します。
もしも陳列のやり方が分からない場合、左右に陳列している商品の例を参考にしてみる。
人手不足の影響や忙しさもあって、パートとして勤務を始めても、同じ部門の先輩から品出しについて本当に細かな点まで、教えてもらうことができないというケースもあるかもしれません。また忙しそうだから中々聞きづらい、疑問点があるが店内で先輩を発見できないという状況も考えられます。
陳列している商品の左右や上下は、同社の異なる味の製品だったり、他社の類似製品というケースが多いです。多くの売り場では、同じ種類の商品が陳列棚(ゴンドラ)の上段から下段まで陳列されています。この陳列方法を縦割り陳列と呼びます。
陳列のやり方が分からない場合、左右に陳列されている商品の例を参考にするのも1つの方法です。例えばこれからカップラーメンの補充をしようとしている場合、左右に陳列されているカップラーメンが下の画像のように陳列されているならそれに習って補充・陳列するというものです。
カップラーメンは台形型になっていることが多く、蓋の面をすべて上向きにして陳列するとスペースを多くとってしまい、陳列できる点数が少なくなってしまいます。そのため上の画像のように、蓋を上向きに陳列したらその後ろは、蓋を下向きにして陳列することにより棚のスペースを無駄にすることなく陳列することができます。
陳列する場所を迷ったらJANコード(バーコード)を確認しよう。
お菓子の品出しをするため、バックヤードにて陳列するお菓子を台車に積んでお菓子売り場のコーナーに行った場合、品出しの仕事をしてみると同じ色や似たパッケージの商品が意外と多く並んでいることに気づきます。また全ての商品が売れてしまい、スペースにまったく商品がない場合、バックヤードから持ってきた商品は本当にこのスペースへの陳列で合っているのだろうかと疑問に思うケースも発生します。
陳列する場所について迷われた場合、商品の裏に表示されているJANコード(バーコード)と棚に表示されている値札(プライスカードやPOPとも言います)のJANコードを比べて同じ番号なら、バックヤードから運んできた商品はそのスペースへ陳列・補充するという形となります。
私の場合、品出しの仕事をしてみると、小さいキャンディやガム、オマケ付き(おもちゃ付き)のお菓子がなかなか売り場で見つけづらかった経験があります。商品と値札(プライスカード・POP)に表示されているJANコードを照らし合わせることで品出しのスピードが改善されたのを覚えています。
品出しのスピードを上げる方法については、以下の記事でも紹介しております。
参考記事:スーパーの品出しスピード|早くする方法は両手を使う
以前投稿した「品出しの仕事・スーパーの売り場配置の覚え方」という記事で、スーパー店内の売り場配置の基本的な覚え方をご紹介しましたが、店内のマップを作って売り場の大まかな配置を覚えていきます。そのうえで次は陳列・補充しようとする商品がどこにあるのか品出しの仕事をしながら少しずつ覚えていくことになります。店内のどこにあるのか忘れやすい、覚えにくい商品については作成したマップに詳細な情報を書き込んでていくのがおすすめです。
棚の低い位置へ陳列する際は、床に膝をついて作業をしたほうが安全
商品棚の低い位置に商品を陳列する際は、中腰になって作業をすると腰痛を引き起こす可能性もあります。そのため床(フロア)に膝をついてしまって作業をしたほうが安全です。
膝をついて作業をし続けると、ズボンの膝の部分が色落ちしやすくなります。仕事専用のズボンを2~3着用意してローテーションして穿くのがおすすめです。
また棚の高い位置に商品を陳列することもあります。商品を陳列する位置が高く作業しにくい時は、作業用の台や店舗が用意する来店したお客さんが棚の高い所にある商品を手に取るための台を使用して作業します。
参考記事:スーパーの品出しを効率化するテクニック・体の使い方
実は右前の商品もお客さんはかなり手に取っている。
あるスペースに同一の商品を5列~9列程陳列する場合、品出しをするにあたって前回補充してまだ残っている商品は、左前に陳列するよう指示があると思われます。これは商品を見る時の人間の目線が左から右へ動いていくため、一番はじめに目にとまる左側の商品を手に取ることを踏まえてのものです。先輩や同僚から左前への陳列を指示されるのはそのためです。これはお客さんへ先に品出しをした商品を早く手にとってもらいたいと考えてのものです。
しかし長い期間品出し補充の仕事をしていると、来店したお客さんは必ずしも左前の商品を手に取っていないということが分かってきます。右前も左前と同様にかなりの割合で手に取っていることが分かってきます。私は目線が右端まで行って止まった時にも商品を手に取るケースが多いのだと推測しています。
また補足ですが、棚の奥から商品を手に取るお客さんも一定数いらっしゃいます。
次に品出しをする売り場の状況をチェックしてからバックヤードへ戻ろう。
台車に積んだ商品の品出しが一通り終わると、一時バックヤードへ戻ることになります。この場合、例えば次は飲料の売り場で品出しをすることになっている場合、バックヤードへ戻る途中で飲料のコーナーへ寄り、どんな商品が売れて減っているか、補充したらよいのかチェックを行うことで効率よく品出し作業を進めることができます
品出し補充する商品についてメモをとっておくのも1つの方法です。これはバックヤードへ戻ってから品出しが必要な商品を忘れてしまわないようにするためです。
お菓子類は重量は軽いが、陳列する場所を見つけづらい。
お菓子類については重さを感じることは少なく、品出しをする際に使用する台車にも積みやすいと言えます。
スナック菓子やポテトチップスを箱に入っている状態でまとめ買いをしたことがある方であれば分かると思いますが、お菓子類についてはある程度のまとまった数量が段ボールに梱包されています。また折りたたみコンテナに入って管理されていることも多いです。(※折りたたみコンテナのことをオリコンと呼ぶこともあります。)
スナック菓子やせんべい、箱に入ったクッキーなど割とサイズの大きいものは見つけやすいですが、小さなガムやキャンディ、うまい棒やビッグカツなどの駄菓子系、オマケ付き(おもちゃ付き)のお菓子はサイズが小さく陳列してる場所が見つけづらいです。この点は先程紹介したJANコードを照らし合わせるなどし、品出しの仕事をしながら慣れていくしかありません。
飲料や調味料、缶詰は重量があるものが多い。
飲料や調味料、缶詰は段ボールに梱包されていてある程度の重量のあるものが多いです。
飲料を例に挙げてみますと、500ミリペットボトル飲料が24本段ボールに梱包されているものや2リットル入りのペットボトル飲料が6本段ボールに梱包されているものがあります。その他、白砂糖やグラニュー糖は1袋1キログラムが20袋梱包されているものや醤油1リットル入りが段ボールに6本梱包されているもの、袋入りの味噌900グラムが10袋段ボールに梱包されているものなどがあります。そのためバックヤードで重量のあるものを台車に積み、売り場へ行って品出しすることもあります。
手袋を装着して作業することが必要です。「パートのスーパー品出し業務で勤務初日までに準備するものや服装」という記事でもご紹介しましたが、手のひらにデコボコの滑り止めの付いたものやゴム製となった滑り止めのある手袋を使用し安全に配慮して作業をすることが必要となります。
冷蔵庫に陳列している炭酸飲料の品出しは早めに
飲料コーナーの冷蔵庫に陳列している炭酸飲料は、冷蔵庫からすべてなくなってしまう前に早めに品出しをしておきましょう。ぬるい炭酸飲料を飲みたいという方はほとんどいないはずです。特に500ミリペットボトルの炭酸飲料は買ってすぐに飲みたいというケースが一定数あります。
これは私の体験談なのですが、飲料コーナーの近くで品出しをしていたら、飲料コーナーで商品を手に取っていたお客さんに「サイダーがちょっとぬるいんだけど・・・」と言われたことがあります。特に炭酸飲料が売れる夏場は早めの品出し補充を心掛ける必要があります。
参考:スーパーの品出し商品補充|缶飲料の取扱いは落とさないよう慎重に
チラシに掲載されている商品が売り場から減っていないかチェックしよう。
週末や特定の曜日にセールを開催するにあたって、事前にテレビでの告知や新聞の折り込みにチラシが入ることがあります。チラシやテレビで広告された商品を目当てに来店されるお客さんも相当数いらっしゃいます。そのため品出しの仕事をするにあたって広告の商品が売り場で品切れとなっていないか気を配る必要があります。売り場から商品が売れてなくなっていたら、すぐに補充をするようにしましょう。
そもそも広告の商品が何なのか分からないという状態は防ぎましょう。そのため事前にチラシを目を通しておくことも必要です。事務所でチラシをもらったり、新聞に折り込みに入るチラシをチェックするようにしましょう。
もしもあなたがお客さんの立場でチラシに掲載されている商品を目当てにスーパーに行き、売り場では既に商品が売れてしまっていてまったくなかった場合、どんな気持ちになるだろうか。虚無感のようなものを感じるはずです。その時の気分を想像すれば敏感に売り場の状況をチェックするにようになるはずです。
商品がない場合は品切れのお知らせを掲示しよう。
商品が売れて店頭にもバックヤードにも在庫がない場合があります。この場合、会社で用意している所定の「お詫びや品切れのお知らせ」を売り場に表示することになります。売り場で品出し作業をしていると、「○○が棚にないけど品切れなの?」、「チラシに載っている○○はもう品切れ?」などと聞かれることがよくあります。お客さんの利便のため、売り場の他、バックヤードにも在庫がない場合は、分かり次第「品切れに関するお知らせ」を表示しましょう。
品出しに従事している側にとっては、お客さんに尋ねられることで作業が一時ストップすることととなり、品出しが進んでいかないことも起こり得ます。
ダンボールカットをした商品の陳列
スーパーに買い物に行くと、ダンボールを切ってそこに商品を陳列してるのを見たことがあるのではないでしょうか。ダンボールをカットして商品の陳列を行うこともあります。
上の画像はダンボールの上部をカットしているケース。ダンボールに梱包されている状態の商品をダンボール上部のみカットし、ダンボールの状態で陳列しお客さんに手に取ってもらうケースです。袋入りお菓子をはじめ多くの商品の陳列で使用されています。
ダンボールの高さ半分の位置や下から3分の1程度の位置をカットして商品を陳列するケース。500ミリペットボトル飲料や缶飲料、カップラーメンなどの陳列で使用することが多いです。
もっとも最近は、売り場やバックヤードでカッターなどを使用してダンボールをカットしなくてもよいよう、あらかじめミシン目が入っているダンボールもあります。ミシン目が入っているとダンボールカットをする必要がないため作業が進む時間が早まります。
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