この記事では、これからパートやアルバイトでスーパで仕事をされる方向けにエンドの場所や目的についてご紹介しております。
パートやアルバイトでスーパーの品出しの業務に携わると、「おーい◯◯さん、精肉売り場の向かいのエンドに焼肉のタレとすきやきのタレ、あとは鍋の素が足りないから補充しておいてくれない?」や「エンドに新商品の500mlのペットボトル飲料を出してくれ」などと指示を受けることがあります。
パートやアルバイトとして勤務を始めると忙しさや人手不足の影響から細かな用語の説明を受ける機会がなかったり、用語の意味についてなかなか聞き返すことができない、少し気が引けるということもあるかもしれません。
私自身、勤務をして間もなく店舗に応援にきた本部の人に「エンドに○○して○○○○してくれ」と専門用語を立て続けに言われてまったく意味が分からなかったのを今でも覚えています。私の経験からも分かる通り、勤務して間もなく業界特有の専門用語でいきなり指示を受けることも十分起こり得ます。記事冒頭の会話形式から「エンド」というのは少なくとも売り場のどこかにある場所であることはお分かり頂けるはずです。
これからパートやアルバイトでスーパーで仕事をされる方は是非参考にしてみてください。
エンドの場所
エンドとは簡単にいうと通路沿いに設置されている棚(ゴンドラ)や台のことです。下の画像の中の赤いラインの箇所がエンドにあたります。イメージしやすいよう「棚」と記載している箇所がありますが、この箇所は業界では「定番」や「定番ゴンドラ」と呼んでいます。エンドと併せて押さえておきましょう。
冒頭の会話形式で出てきた「精肉売り場の向かいのエンド」といった具体的な指示があった際やその他従業員の間で業務に関する情報を共有するためのノートや日誌、ミーティングなどで「エンド」というワードが出てきても「だいたいあの辺りだな」と予測をすることができます。
エンドには主に新商品や期間限定の商品の他、広告掲載の商品、特売品、売れ筋商品、メディアで話題となっている商品に加え、向かいや周囲の売り場と関連のある商品を配置することが多いです。
エンドの目的
エンドに新商品や売れ筋商品を配置してエンドの前を通過するお客さんを増やしたり、エンドで足を止めてもらいサブ通路へ誘導する目的があります。「ゴールデンゾーンの高さとは|スーパー売り場の商品陳列」という記事で、一番下の段が飛び出ている棚を使用することにより、一番下の棚へ陳列した商品が目立ち手にとってもらいやすくなることをご紹介しました。サブ通路に最下段が飛び出た棚を使用することで商品を目立たせ、お客さんをサブ通路へ誘導させるといった事も可能となります。
店舗側としては、来店したお客さんに店内の色々な売り場を歩き回っていただき、お買い上げ点数を増やし、お買い上げ金額を増やしたい考えています。お客さんが通らないスペースや足を運ばない売り場は極力減らしたいのです。エンドに陳列した商品により来店したお客さんの興味を引き寄せ立ち寄ってもらい、サブ通路内の定番エリアへも足を運んでもらいたいと考えています。
同じエンドでも売り場の場所により呼び方が異なる。
同じエンドでもエンドがある場所により「フロントエンド」、「中通路エンド(センターエンド)」、「奥主通路エンド(バックエンド)」、「レジ前エンド」と呼び方が異なります。※上の画像では、「記載しているエンドの名称の色」と「エンドの箇所のラインの色」が一致しています。
※各職場により呼び方が異なる可能性もあります。この記事で記載している呼び方と勤務先で使われている呼び方が異なる場合、この記事で紹介している呼び方は参考程度にとどめてください。
フロントエンド
レジの向かいにあるエンドのことです。
季節限定の商品やお菓子類の他、レジが近いことからお客さんの利便に配慮しお米や24本入りの缶飲料といったケース入りの商品など重量のある商品を陳列することが多いです。
中通路エンド(センターエンド)
中通路(センター通路)沿いにあるエンドのことです。発売したばかりの新商品やエンド付近のサブ通路にある棚に陳列している商品と関連のある商品を陳列することが多いです。
奥主通路エンド(バックエンド)
メイン通路の精肉売り場・鮮魚売り場の近くや向かいにあり、肉や魚と関連のある商品を陳列することが多いです。精肉売り場の向かいにあるエンドでは、焼肉のタレや鍋のもと、その他カレー粉などの関連商品を配置。鮮魚売り場の向かいにあるエンドでは、醤油やダシなどの調味料、パックに入った鰹節、その他チューブに入ったワサビやしょうがなどを陳列することが多いです。
その他新商品や売れ筋の商品を陳列して足を止めてもらい、サブ通路へ誘導するといった方法を採っています。
レジ前エンド
文字通りレジの前にあるエンドのことをいいます。
ガムや飴、小さいサイズの缶飲料やペットボトル飲料などの衝動買いを誘う商品、その他電池や電球などの消耗品、冬場はマスクといった使用頻度の高い商品を陳列することが多いです。
品出しをするにあたって
品出しの作業をするにあたっては、はじめに売り場フロアの配置を覚えることが重要になります。元々の売り場に加えてエンドにも同じ商品を陳列することがありますので把握しておくことが大切です。。例を挙げてみますとたこ焼き粉やお好み焼き粉は、天ぷら粉や小麦粉、片栗粉の近くに陳列することが多いですが、そこに加えてエンドにもたこ焼き粉やお好み焼き粉を陳列することもあります。
参考記事:スーパー品出し補充の基本的なやり方やコツ
その他、鮮魚売り場や精肉売り場、青果売り場に対面しているエンドではその関連商品を陳列することが多いです。関連商品の配置を押さえておくことで売り場の配置を覚えるための参考になります。