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はじめて買い物に行ったスーパーで、今日の夕飯はカレーライスにしようと考えている場合、例えば「カレー粉はどこにあるのだろうか?」、「人参やジャガイモはどこにあるのだろうか?」、「福神漬けやラッキョウは?」など店内のどの辺りにどんな商品が陳列されているか分からずに、いつもより買い物に時間が掛かったという経験をお持ちの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
はじめてスーパーで品出しの仕事をする場合も似たような事が発生します。スーパー店内のどこにどんな商品があるのか分からなければ品出しの仕事がなかなか進んでいきません。この記事ではコツという程のものではありませんが、店内の売り場配置の基本的な覚え方をご紹介していきます。これからスーパで品出しの仕事をされる方のお役に立てれば幸いです。
店内のどこにどんな商品があるのかを覚えることは必須事項
私自身、求人応募に関する面接を担当された方から勤務初日に店内のどこにどんな商品があるのか早く覚えることが大事だということを言われたのを覚えています。店内のどこにどんな商品があるのかが分からなければ、バックヤード(倉庫)にある商品を売り場に陳列することができません。そのため店内の売り場の配置・マップを覚えることは必須事項となります。
参考記事:スーパー品出し補充の基本的なやり方やコツ
売り場の配置について1日~2日で覚えられる魔法のようなものはない。
勤務初日に店内を先輩が同行して、店内のどこに何が陳列されているのか説明があると思いますが、それだけで完璧に覚えることは正直難しいです。1日や2日で覚えることのできる魔法のようなものやテクニックは正直なところありません。
パートとして働く前から頻繁に買い物に行っていたスーパーであればどこに何があるかある程度は分かっているとは思いますが、これまで買い物で利用するケースがほとんどなかったスーパーで勤務するケースもあるはずです。
パートとして採用が決まったら実際に勤務するまでに、買い物ついでにどこにどんな商品が陳列されているのかを下見に行って少しでも把握しておくのもよいでしょう。
自分で簡単なマップや見取り図を作る。
自分自身で品出しの仕事をしながら売り場を見て、どこに何が陳列されているか簡単なマップ(見取り図)を作ると配置が覚えやすいです。マップは簡単なイラストでOK。例えば下図のように缶詰はこの辺、カップラーメンはこの辺り、袋ラーメンはこの辺り、お米はこの辺りなどおおまかなもので十分です。作ったマップに日々仕事をしながらより詳細な情報を書き加えていくのがおすすめです。もちろん会社から店内のフロアマップをもらえるのであればそれを使用しても構いません。
また店内の売り場の多くは、同じ種類の商品が縦割りに陳列されています。この陳列方法を縦割り陳列(バーチカル陳列)といいます。例えば煎餅なら煎餅が陳列棚の上か下まで垂直に、クッキーならクッキーが陳列棚の上から下まで垂直に陳列されています。これはマップや見取り図を作る際の参考になります。
また店内の通路沿いや上を見上げるとパネルなどで来店されたお客さん向けに、どこに何があるのか案内が出ているケースが多いので参考にしましょう。
自分で作るマップのイメージ
下のイメージのように自分自身が担当する売り場のおおまかなマップ(見取り図)を作って、早めに売り場の配置を覚えるようにしましょう。
「○○はどこにある?」と尋ねられることが頻繁にある。
どこに何があるのか早めに覚えることが重要な理由として、来店したお客さんに「○○はどこにある?」と聞かれることが頻繁にあるためです。品出しの仕事をしていると商品の陳列している場所を案内することも多いです。
これは私の体験談なのだが、勤務初日に先輩から店内の売り場のどこにどんな商品が陳列されているのか一通り説明を受けた後、先輩が別用のため離れている間1人で店内にいたら、15分程の間に立て続けに来店したお客さんから「○○はどこにありますか?」と尋ねられることとなった。これは今でも鮮明に覚えているのだが、「コンデンスミルクはどこにあるか?」、「高野豆腐はどこにあるか?」、「おぎやはぎがCMに出ているラーメンはどこにあるか?」というものだった。
スーパーのユニホームを着て店内にいるのだから、お客さんは当然分かるものだと思って聞いてくる。高野豆腐に関してはなんとか自分で対応して案内することができた。しかしコンデンスミルクについては、私自身、料理をあまりすることがなく、コンデンスミルクというものがどんなものかそもそも知らなかった。正直かなり戸惑った。思わず「それは何に使うものですか?」と逆に質問してしまうという対応してしまい、お客さんにそんなことも分からないのかとも思える困惑した表情をされてしまった。その後「少々お待ちください。」と言い残し、慌てて先輩を探しに行ったのを覚えている。今考えれば私のとった対応はあってはならない事だと思っている。
覚えるためには正直なところ慣れの面もある。
私自身、1か月半程勤務したら完璧ではないものの、ある程度は店内のどこに何があるのか分かったきた。結局は慣れの面もあるのだろう。売り場の配置については、結局のところ早く覚えるためには精神論的な話になってしまって大変恐縮なのだが、見取り図やマップのイラストを作って、それを何度も見ながら早く覚えてしまいたいという気持ちで仕事をしていくことが大事なのだと感じている。
意外な場所にも商品が陳列されているのを把握しておこう。
スーパーに行くとポテトチップスの売り場に炭酸飲料が陳列されているのをよく見かけることはないでしょうか。これはポテトチップスに炭酸飲料が合うということはもちろんですが、来店されたお客さんにとって、ポテトチップス売り場から飲料のコーナーへ移動しなくてもよいという利便の他、お客さんに関連商品をすぐ手に取ってもらえ、お買い上げ点数や売上が増えるという店舗側のメリットもあります。
この商品の関連販売のことをクロスMDと呼びます。
参考記事:クロスMDとは関連販売のこと|効果や売場での事例を紹介
※もっとも来店したお客さんに店内の様々な場所で足を止めてもらったり色々歩き回ってもらって、商品を手にとってもらうインストアマーチャンダイジングという技術・営業方法もありますが今回は割愛します。
ちなみにお客さんに足を止めてもらう役割を果たする売り場のことを磁石売場と呼んでいます。
参考記事:磁石売場とは|スーパーマーケット用語
例えば「キャベツの売り場の近くに回鍋肉の素を陳列する」、「きゅうりの売り場の近くに浅漬けの素を陳列する」、「お刺身の近くにチューブに入ったワサビやショウガを陳列する」など所定の商品売り場に加え、同一商品を他の場所に関連商品として陳列しているケースがあります。関連商品の売り場に関しては、勤務してすぐに覚えることは難しいため仕事をしながら徐々に覚えていくことになります。
ちなみに私の場合、生鮮売り場にビンに入ったサケフレークが陳列されていることを勤務してだいぶ時間が経った後に気付くという経験があった。サケフレークはふりかけやお茶漬け、ビンに入った佃煮などが陳列されているコーナーに陳列されているのを把握し、その場所にのみ品出しをしていましたが、生鮮売り場にも陳列されていることはしばらく気づかなかったのです。
レジの前にも売り場がある。
レジで会計をするために並んでいると、レジの前にガムや飴、チョコレートなどのお菓子や缶コーヒー、栄養ドリンクなどが陳列されているのを見たことがあるはずです。このエリアをレジ前エンドと呼びます。
お菓子の売り場や飲料の売り場に加え、レジ前にも同一の商品が陳列されていることがありますので品出しをする際は頭に入れておく必要があります。お菓子の売り場にキャンディを陳列しようとしたものの、お菓子の売り場はまだ補充するほど減っていない場合、実はレジ前に陳列するために担当者が発注しているという可能性もあります。
ちなみにレジ前エンドには、電池やマッチ、チャッカマン、リップクリームなども陳列されています。
参考記事:エンドとはその場所は|スーパー品出し用語
最後に
はじめてスーパーで品出しの仕事をされる方にとっては、店内の売り場が広く最初はどこにどんな商品が陳列されているのかを把握するのが難しく感じるはずです。この記事の最初のほうでも触れましたが、売り場の配置を覚えるための特別なテクニックというのはなく、自分で売り場を歩いて情報収集しインプットをしていくことに尽きます。
品出しの仕事に採用が決まったら、事前に買い物ついでに売り場の下見に行ってみたり、仕事をしながら自分で店内の簡単なマップや見取り図を作成するなどの工夫をして、早く店内の配置を覚えることが大切です。この記事がこれから品出しの仕事をされる方にとって何かのお役に立てれば幸いです。