壊れ窓の理論とは、壊れた(割れた)窓をそのまま放置していると、よからぬ人が真似をし、連鎖して他の窓もいたずらして壊されてしまう現象を表した考え方です。
この現象はスーパーマーケットの売り場内でも起こり得ます。例えば売り場内で、お客さんが持っていたお菓子の紙くずをそしらぬ顔でポイ捨てをし、それを放置し続けているとします。違うお客さんがそれを見て、自分も飴の袋をポイ捨てしていくというものです。
売り場の一画やエンド横に設ける試食コーナーから試食品をもらって食べることもよくあります。その際、つまようじを試食コーナーに設置しているゴミ箱に捨てずに立ち去り、売り場の通路上に放置するといったことも実際あります。
スーパーのパートとして勤務を始め、業務を教えてもらう期間中に店内通路上にゴミが落ちていたら拾う・清掃するようにと指示があるはずです。ただ売り場に落ちているゴミを拾うとういのは、単純に落ちていたごみを拾ってきれいにするという意味合いだけだはなく、連鎖現象を起こさない意味合いもあります。
ゴミのポイ捨ての他に当てはまる現象として、売り場の商品の前出し作業を放置していると、売り場に凹凸が生じて散らかった様子となり、この様子を見たお客さんが、陳列している商品を乱雑に扱うケースが発生します。例えば、一度手にとった商品を購入せず売り場に戻す際に放り投げるように戻したり、隣の売り場に戻したりと徐々に売り場が荒らされた様子となってくることもあります。
通路上のゴミを拾うことや前出し作業は、売り場が連鎖的に汚れたり荒らされたりしないための重要な作業といえます。