この記事は売上高を構成するものや要素をスーパーマーケットで働き始めた方向けに紹介した初歩的内容のものです。はじめから最後まで読むことで売上高を構成する要素について理解を深めることができますので是非参考にしてみてください。
売上高とは、ある一定期間に販売した商品の金額の合計のことをいいます。もっとかみ砕いていうと、レジを通って精算をした商品の金額の合計です。
参考記事:値入高・粗利益高・売上高の意味や違い|スーパーの数字
売上高は、日別・週別・月別・期別(四半期ごとや半期ごと、決算期ごと)の他、店舗内の部門別、店舗別、会社全体といった区分で管理が行われています。
売上高の計算式・構成する要素
売上高は次の計算式で表されます。
この計算式から売上高は「客数」と「客単価」という要素から構成されていることが分かります。
客数と客単価の意味
客数とは
客数とは店舗に来店して買い物をしレジを通過した人の数です。そのため店舗に入ってきた人の数とは異なります。店舗に入ってきたものの買い物をせずに帰る人も中にはいますよね。店舗に入ってきた人の数のことを「入店客数」といいます。
「客数」と「入店客数」は区別をする必要があります。
参考記事:小売業で使うPI値の意味や求め方
客単価とは
客単価とは1人あたりの買上金額のことです。ですがこの説明ですと、まだスーパーで働き始めた方にとっては何だかイメージがしづらいですよね。そのため客単価をお客さん1人あたりの平均売上高と押さえておくと理解がしやすいです。
客単価はお盆や年末、ゴールデンウィークの他、給与支給日(カレンダーで5や10の付く日)や年金支給日(偶数月の15日)になると増えます。
参考記事:スーパーマーケットの来店者数が多い日
簡単な計算事例
1日の売上高が1,000,000円で客数が500人だとすると、客単価は2,000円となります。
売上高の計算式・構成する要素②
さらに売上高は次の計算式で表すこともできます。この計算式は、店舗内の各部門の売上高を求める場合に使用します。
上記①に加えて、売上高は「販売点数」と「1品単価」からも構成されていることが分かります。
販売点数と1品単価の意味
販売点数とは
販売点数とは、販売した商品の個数の合計のことです。もっとかみ砕いていいますと、レジを担当する従業員の方がレジ端末に「ピッ」と読み込ませた(スキャンした)商品の合計のことです。
1品単価とは
1品単価とは、商品単価のことです。しかしこの説明ですといまいちイメージがつきにくいはずです。1品単価については、「販売した商品の1品あたりの平均価格」と押さえておけばと理解がしやすいです。
簡単な計算事例
1日の売上高が1,000,000円で販売点数が5,000点とすると、1品単価は200円となります。
上記2つの計算式をもとに「1人あたり買上点数」を求める
売上高に関する上記2つの計算式の中から「販売点数」と「客数」をピックアップします。
販売点数を客数で割ります。すると1人あたりの平均購入点数が分かります。この1人あたりの平均購入点数のことを「1人あたり買上点数」といいます。
これまで紹介してきた計算事例を用いますと、1日の販売点数が5,000点で客数が500人ですので、1人あたり買上点数は10点となります。
またこの計算式から、販売点数は「客数」と「1人あたり買上点数」を掛算することで求めることができることが分かります。
さらに一番はじめに紹介した計算式の中に出てくる「客単価」を「1人あたり買上点数」で割ると「1品単価」を求めることができます。
つまり「1人あたりの平均売上高」を「1人あたりの平均購入点数」で割ると、「販売した商品の1品あたりの平均価格」が分かるということです。
これまで挙げてきた計算事例を参考にすると、客単価は2,000円、1人あたり買上点数は10点ですので、1品単価は200円となります。1品単価について先程紹介した数値と合致していることが分かります。
またこの計算式から「客単価」は「1人あたり買上点数」と「1品単価」を掛算することで求めることができることが分かります。
最初の計算式にこれまで紹介してきた計算式を反映させてみると
最初にご紹介した計算式を覚えているでしょうか?
先程紹介した「客単価を求める計算式」を反映させると、最初にご紹介した売上高に関する計算式をさらに細かく分解することができます。次の計算式です。
また先程紹介した通り、客数×1人あたり買上点数=販売点数となります。そのため売上高は次の計算式で表すこともできます。
この計算式は2番目に紹介した計算式です。
これまで紹介したきた計算式や数値はお互いに関係しあっていることが分かります。